面白業種 その4
行列屋は、一旦それを依頼してしまった以上、その店が店であり続ける限り、永続的に必要なものとなるのです。
「どうしてそうなんだい」と、ある日業者のひとりが、店頭に並ぶ行列の中の本物の客に聞いてみたそうです。
もうすでにどの客も、それらの行列を占める大部分が行列屋であることを知っているはずであるから、購買の障害となる彼等の存在をどうして許容しつつあるのか、質問してみたのです。
「だって、その方が楽しいんだもん」とその客は、連れだって行列をしている数人の仲間に目配せをして(彼女たちも同意していることを確かめながら、そう言ってのけました。
「その方が楽しい」という、このことがその業者には理解出来ません。