面白業種 その6
行列屋による行列の長さは、「買う」という行為そのものの拡大につながるのです。
言ってみれば現在、行列は一種のパフォーマンスです。
そして行列屋は、そのための仕出し屋にほかならない。
つまり最近の若い購買者たちは、パフォーマンスとしてしか「買う」という行為を確かめられないのであり、理解出来ないのです。
良い商品があり、それに対する人々の欲求がありさえすれば、取引は成立するといった時代は、すでに終ろうとしています。
それを「売る」という行為そのもの、それを「買う」という行為そのものが、いかに具体的に、やや大げさに、そして濃密に体験出来るかが、さらに重要な要素となりつつあるのであり、行列屋の割り込む余地はそこにあった、と言えるでしょう。
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